間葉性異形成胎盤の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of placental mesenchymal dysplasia
  • 症例報告 間葉性異形成胎盤の1例
  • ショウレイ ホウコク カンヨウセイイケイセイ タイバン ノ 1レイ

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説明

間葉性異形成胎盤(placental mesenchymal dysplasia;PMD)は胎盤の嚢胞状変化を呈するまれな疾患であり,しばしば部分奇胎や胎児共存奇胎との鑑別が必要となる.合併症に胎児発育不全(FGR)やBeckwith-Wiedemann症候群(BWS)などがある.今回胎児共存奇胎と鑑別が必要であったPMDの1例を経験したので報告する.症例は妊娠15週より胎盤が一部胞状化し,妊娠20週に胎盤に多発した小嚢胞とFGRを認めたため妊娠21週に当院へ紹介となった.尿中hCG値は35814IU/lで週数相当であった.MRI所見では胎盤は子宮腔内の約半分を占め,嚢胞成分と混在していたためPMDの可能性が示唆された.妊娠32週に胎児発育停止と胎児機能不全のため緊急帝王切開を行った.胎盤は1414gで多数の小嚢胞を認め,その組織学的所見からPMDと診断した.児は貧血および血小板減少を認めたが,明らかな外表奇形はなかった.〔産婦の進歩66(2):119-123,2014 (平成26年5月)〕

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