硝酸酸化亜炭添加による活性汚泥高濃度フェノール除去能の促進

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  • Acceleration of Removal of High Concentration-phenol by Activated Sludge with Nitrate-Oxidized Lignite

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抄録

フェノールは廃水処理において最も毒性の高い工業汚染物質のひとつである。廃水処理においては活性汚泥(AS)処理が一般的に行われている。筆者らは1.5g/lという高濃度のフェノールに馴化したASの構築に成功し、さらに硝酸酸化処理を行った亜炭(NOL)がASによるフェノール除去に対して促進効果を示すことを見いだした。硝酸処理の度合いを変化させて得られたNOLのうち、NOL4(亜炭に対する硝酸の割合0.4で処理したもの)がフェノール除去に関して最も高い効果を示した。培養経過の各要素の変化の調査、フロックサイズの観察、走査型電子顕微鏡観察、PCR-DGGEとクローンシークエンスによる微生物相解析の結果から、NOL4はAS中の微生物細胞を保護する効果を有するが微生物群の構成種比には大きな影響を与えていないことが示された。さらに、AS中より単離したフェノール資化細菌HM2株のフェノール分解能力はNOL4添加により活性化されていることが明らかとなった。

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