<sup>15</sup>N標識ミクロシスチンを用いた簡便で高精度なミクロシスチン分析手法

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タイトル別名
  • A High Accuracy and Simple Analytical Method for Microcystins Using <sup>15</sup>N-labeled Microcystins
  • A High Accuracy and Simple Analytical Method for Microcystins Using ¹⁵N-labeled Microcystins

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説明

ミクロシスチンは世界中で問題となっているアオコを形成する藍藻類が生産する肝臓毒であり、藍藻類の有毒物質の中では最もよく検出されている。WHOではミクロシスチンの飲料水中の暫定基準値として1μg・L-1という値を勧告している。このミクロシスチンの測定には感度・選択性に優れたLC-MS/MSが良く用いられてきているが、内部標準物質として用いられてきた化合物のイオン化効率がミクロシスチンのイオン化効率とは異なっていたことから、ミクロシスチン分析の精確さは充分ではなかった。本報告では、ミクロシスチン分析の精確さを向上させるために、安定同位体(15N)で標識したミクロシスチンを用いた簡便で高精度な分析手法を開発した。サンプル0.5 mLを分析するまで冷凍保存し、分析時に解凍後、15N標識ミクロシスチンとメタノール0.5 mLを加えて超音波処理後、メンブレンフィルターで濾過し、LC-MS/MSで分析した。分析手法の定量下限値は機種の感度にも依存するが、0.1 μg・L-1程度であった。この方法を用いることにより、水中のミクロシスチン濃度を簡便に高精度で測定することができた。

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