浄化槽の処理水質に及ぼす塩素消毒と硝化作用の影響

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  • Effects of Nitrification and Chlorine Disinfection on BOD of Effluent from Johkasou Systems

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抄録

汚水処理施設における処理水質の評価は、下水道では消毒後、浄化槽では消毒前で行われてきているが、現行のBODの測定法では施設の設計・運転条件により、硝化細菌による硝化作用が著しく影響を及ぼしている。また、塩素消毒の影響評価については、必ずしも十分検討はされていない。そこで、本研究では、地域の環境保全としての水環境システムにおける生活排水対策の適正かつ効率的な普及を図る観点から、消毒前後の処理水質について、実稼動の処理施設を対象に検証を行った。調査は、関東圏内の戸建住宅に設置された小型浄化槽(5~10人槽)85基を対象に実施した。その結果、所期の性能に対するBOD適合率は消毒前では全体の79%、消毒後では92%に達し、消毒槽におけるBOD除去効果が認められた。このことから、放流先の環境負荷低減効果を評価する上では、消毒後の処理水質を対象とすることが妥当であり、下水道との処理性能に関する有意差はほとんどないことが明らかになった。

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