気管支喘息の臨床病理学的研究 : その1 喘息死亡例の臨床面からの検討

  • 須藤 守夫
    岩手医科大学医学部内科学第三講座:岩手医科大学医学部病理第一講座

書誌事項

タイトル別名
  • Clinicopathological Studies of Bronchial Asthma : 1.Clinical Studies in Cases of Deaths from Asthma
  • 気管支喘息の臨床病理学的研究-1-喘息死亡例の臨床面からの検討
  • キカンシ ゼンソク ノ リンショウ ビョウリガクテキ ケンキュウ 1 ゼンソク

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説明

気管支喘息27, 喘息から肺気腫に移行4剖検例の生前の臨床所見について検討した.死因別には発作時の死亡19例(窒息12, 事故3, 合併症4), 非発作時の死亡8例で, 重症度別には重症慢性型ステロイド依存例(難治性喘息)が11例を占めている.生存年令は平均47.2才, 罹病期間は19.1年で, 窒息, 事故, 重症発作型で短い.続発症, 合併症には肺気腫, 喘息以外のアレルギー疾患, 呼吸器感染症が多く, 致死的発作の原因には感染, 不適当な減感作療法の施行, ステロイド剤の減量, 中止などがある.窒息死は発作重積中5例, 突然の大発作によるもの7例である.臨床検査では17-OHCS排泄量の低下, 肺機能の低下を認めたが, 非発作時の心電図で右心, 負荷は認められない.ステロイド剤は27例中23例に使用され, 重症になるほど使用量が多くなっている.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 24 (5), 405-414,458, 1975

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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