Protein A-Sepharose CL-4Bによる特異IgG抗体の測定

  • 根本 俊彦
    神奈川県立こども医療センターアレルギー科

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タイトル別名
  • Measurement of Specific IgG Antibody with Protein-A Sepharose CL-4B
  • Protein A Sepharose CL 4B ニヨル トクイ IgG コ

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抄録

protein A-Sepharose CL-4Bによる特異IgG抗体測定の基礎的検討を行った.1) protein A-Sepharose CL-4BにIgGが特異的に結合することをアフィニティクロマトグラフ法と免疫電気泳動法を用いて確認した.2)今回の検討では, PPC 1mlに加える血清量は50μ1の時, 特異IgG抗体値が最高であった.3)特異抗体を測定しているか否かをPPCと血清と非標識抗原でpreincubationしたのと, 標準測定法の測定値を比較し, 理論的に予測された結果(preincubationした測定値の抑制)を得た.4)洗浄回数は6回を必要とする.5)再現性と測定誤差.a)インシュリン抗体を26検体で2度測定し, その相関係数を求めた(r=0.9885, t=32.0, p<0.0001).きわめて有意の相関がみられた.b)測定誤差については24検体でダニに対するIgG抗体をduplicateで測定し.その差を検討すると10%以内で平均5.9%であった.6)卵白アルブミンで特異IgG抗体とIgE抗体を測定し, 有意の相関を認めた(r=0.35, t=2.56, p<0.02).しかしβ-lactoglobulinでは特異IgG抗体と特異IgE抗体間に有意の相関は認められなかった.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 26 (12), 793-802,838, 1977

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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