テオフィリン徐放性顆粒の運動誘発性喘息抑制効果に関する検討

書誌事項

タイトル別名
  • THE EFFECT OF SUSTAINED-RELEASE THEOPHYLLINE GRANULES IN THE INHIBITION OF EXERCISE-INDUCED ASTHMA

この論文をさがす

抄録

年少児でも内服可能なテオフィリン徐放製剤であるテオドール顆粒を用いて, 連動誘発性喘息(EIA)の即時型反応と遅発型反応に対する抑制効果に関して検討を行った. 対象児は国立小児病院アレルギー科と国立療養所東埼玉病院小児科に入院あるいは通院中で, EIA出現の既往がある7〜18歳の喘息患児16名である. 抗アレルギー薬は24時間以上, また気管支拡張薬は12時間以上にわたり, その内服や吸入を中止し, 検査日には6分間のエルゴメーター負荷を行った後, 8時間後まで肺機能やテオフィリン血中濃度, 及びコルチゾール値等の推移を調べた. また, 日をあらため, 同患者にテオドール顆粒(分2)を内服してもらい, 2日後の朝, 内服2時間後から同じ運動負荷を行った. 薬剤投与のない状態では, 16例全例にEIAの出現をみたが, その中で6例に遅発型反応も認めた. また, テオドール顆粒(平均11.5mg/kg/day)の内服にて, 13例で即時型反応が抑制され, 遅発型反応に関しても, 6例中5例にて抑制を認め, 運動誘発性喘息に対する冶療薬として, テオフィリン製剤の有用性が示唆された.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 41 (1), 29-35, 1992

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ