全身麻酔下の外科手術を受けた気管支喘息患者の周術期の喘息管理について

書誌事項

タイトル別名
  • MANAGEMENT OF PATIENTS WITH BRONCHIAL ASTHMA RECEIVED GENERAL ANESTHESIA AND SURGICAL INTERVENTION
  • ゼンシン マスイ カ ノ ゲカ シュジュツ オ ウケタ キカンシ ゼンソク カンジャ ノ シュウジュツキ ノ ゼンソク カンリ ニ ツイテ

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抄録

当院で, 全身麻酔下の外科手術を受けた気管支喘息患者について, 術前の喘息発作予防処置と術中術後の喘息発作について調査した.【対象と方法】過去6年間に当院外科, 整形外科, 泌尿器科で全身麻酔下の手術を受けた気管支喘息患者76人を対象とした.対象患者の喘息重症度は軽症24人, 中等症39人, 重症13人であった.【結果】術前の発作予防処置は, 術前処置なし13名, 術前から術中にネオフィリンの点滴8名, 術前から術中に, ネオフィリンとステロイドの点滴52名, 術前数日間ステロイドの点滴3名であった.術中術後の気管支喘息発作は, 術中の発作1名, 術後3日以内の発作3名であった.術中に発作を起こした患者は, 喘息に対する術前の処置がなされていなかった.ステロイド投与による縫合不全等の副作用は認められなかった.【結語】今回の結果より, 気管支喘息患者の全身麻酔下の手術の際には, 術前のコントロールを良好にした上で, 術前のステロイド単回投与が好ましいと考えられた.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 51 (1), 1-8, 2002

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (17)*注記

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