日本における小児から成人のエビアレルギーの臨床像に関する検討

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タイトル別名
  • CHARACTERISTICS OF SHRIMP ALLERGY FROM CHILDHOOD TO ADULTHOOD IN JAPAN
  • ニホン ニ オケル ショウニ カラ セイジン ノ エビアレルギー ノ リンショウゾウ ニ カンスル ケントウ

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説明

【目的】エビアレルギーの患者背景をまとめ,エビの主要抗原のトロポミオシンと交差抗原性のある他の甲殻類・軟体類・貝類の摂取時の症状,特異的IgE抗体価の相関を検討した.【方法】各施設に質問紙を配布し,エビ摂取で確実に症状を呈した99症例について検討した.【結果】エビアレルギーは20歳代までの発症者が多く,1時間以内に症状が発現する症例は87.9%であった.皮膚症状が最も多く,以下OAS様症状,呼吸器症状と続き,アナフィラキシーが61例,ショックも2例みられた.エビアレルギーを有しかつカニを摂取したことがある患者68例中44例(64.7%)がカニアレルギーで,イカ摂取では63例中11例(17.5%)とカニに比べ少なかった.特異的IgE抗体価はエビとカニで相関係数は0.954(p<0.001),エビとイカは0.582(p<0.001)と強い相関を認めた.【結論】エビアレルギー患者では,トロポミオシンの相同性が高く交差抗原性を持つカニ摂取でアレルギー反応を認める例が多いが,軟体類や貝類とはカニほど臨床的な相関はないと思われた.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 55 (12), 1536-1542, 2006

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (7)*注記

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