食品中のコチニール色素による蕁麻疹の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF URTICARIA DUE TO COCHINEAL DYE IN RED-COLORED DIET
  • 症例報告 食品中のコチニール色素による蕁麻疹の1例
  • ショウレイ ホウコク ショクヒンチュウ ノ コチニール シキソ ニ ヨル ジンマシン ノ 1レイ

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抄録

症例は33歳の女性.赤い食品の摂取後に出現する顔面を中心とした膨疹,嘔吐,下痢,呼吸困難などの症状を主訴に来院.紅白蒲鉾の負荷試験にて膨疹の出現を認め,紅色の色素成分であるコチニールのプリックテストにても陽性反応を確認した.さらにコチニールの主成分であるカルミン酸を用いた,プリックテスト,スクラッチテストは共に陽性であったため,本症例をカルミン酸によって誘発された蕁麻疹と診断した.コチニール色素はカイガラムシから抽出される紅色の天然色素で,食品や衣類などの染色に幅広く応用されている.近年コチニール色素が原因と考えられる1型アレルギーの報告が散見されるようになり,その背景に関する考察を加え報告する.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 56 (12), 1510-1514, 2007

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (12)*注記

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