ハムスター喘息における種属間抗原解析

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タイトル別名
  • ANTIGENIC ANALYSIS OF PATIENTS WITH ASTHMA CONTRACTING BY EXPOSURE TO DIFFERENT SPECIES OF PET HAMSTERS
  • ハムスター ゼンソク ニ オケル シュゾク カン コウゲン カイセキ

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抄録

【背景・目的】ハムスター飼育に起因して生じるハムスターアレルギーの診断に用いられている現行CAP-RAST法ハムスター特異的IgE抗体は, ハムスター飼育が原因と考えられる喘息例での陽性率は約60%と低い.その原因がハムスターの種属による抗原性の差異に由来するか否かを検討した.【方法】ハムスター飼育喘息患者20例を対象として現行のヨーロピアン・ゴールデンハムスター混合特異的IgE抗体(以下, e84)にジャンガリアンハムスター上皮を加えた3種混合特異的IgE抗体を作製し, ジャンガリアンハムスター抗体に対するe84との相関を検索した.9例についてはイムノブロッティングにて抗原解析を行った.【結果】e84とジャンガリアンハムスター抗体の相関はみられず, 3種混合特異的IgE抗体とジャンガリアンハムスター抗体は正の相関がみられた.e84, ジャンガリアンハムスター抗体とも陽性例では67kDa蛋白に対する特異的な結合蛋白を認め, ジャンガリアンハムスター抗体のみ陽性例では20kDa蛋白に対する特異的な結合蛋白を認めた.【結語】ゴールデンハムスター, ヨーロピアンハムスターと小型のジャンガリアンハムスターでは主要な抗原性が異なることが判明した.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 54 (11), 1285-1293, 2005

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (26)*注記

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