緩解前後でIL-5,およびsIL-2Rを測定し得た好酸球性胃腸炎の1症例

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF EOSINOPHILIC GASTROENTERITIS : OBSERVATION OF SERUM IL-5 AND sIL-2R LEVELS BEFORE AND AFTER REMISSION
  • 症例報告 緩解前後でIL-5,およびsIL-2Rを測定し得た好酸球性胃腸炎の1症例
  • ショウレイ ホウコク カンカイ ゼンゴ デ IL-5,オヨビ sIL-2R オ ソクテイ シエタ コウサンキュウセイ イチョウエン ノ 1 ショウレイ

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抄録

56歳,男性.40歳時発症の喘息患者.本年7月,1日5〜10回の下痢を認め,当科受診,末梢血好酸球増加を伴っていたため入院となった.入院時,腹部正中に自発痛,圧痛あり.血液検査で,好酸球増多と. IL-5上昇,sIL-2R上昇を認めた.便検査では,有意な病原菌は認めず.腹部CTでは,腹水や腸管壁の肥厚は認めなかった.組織学的には,胃粘膜と大腸粘膜に著明な好酸球浸潤が認められた.上記所見と,好酸球増多を来す他疾患を除外できたことから,好酸球性胃腸炎と診断した.確定診断時,自然軽快傾向にあったが,本疾患は再燃の可能性が比較的高いため,トシル酸スプラタストの投与を開始した.9月末の時点で,消化器症状はな<, IL-5は測定感度以下となり,sIL-2Rも低下がみられた.好酸球性胃腸炎の病態は,今のところ不明である.本症例では,緩解前後でIL-5,およびsIL-2Rを測定し得たので,本疾患の病態に関する考察と合わせて報告する.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 53 (4), 443-447, 2004

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (14)*注記

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