神奈川県・神奈川県歯科医師会作成の「歯周疾患セルフチェック」パンフレットのCommunity Periodontal Index部分診査代用法としての可能性

書誌事項

タイトル別名
  • Validity of a Self-assessment Brochure for Periodontal Disease Developed by Kanagawa Prefecture and Kanagawa Dental Association
  • カナガワケン カナガワケン シカ イシカイ サクセイ ノ シシュウ シッカン セルフチェック パンフレッ ト ノ Community Periodontal Index ブブンシンサダイヨウホウ ト シテ ノ カノウセイ

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抄録

神奈川県と神奈川県歯科医師会が作成した「歯周疾患セルフチェック」パンフレットによる自己判定がCommu-nity Periodontal Index(CPI)部分診査法の代用になりうるかを,職域における歯科健診を受診した成人104名(男性:78名,女性:26名,年齢:22〜68歳)を対象に検討した.対象者はセルフチェックの6つの質問{(1)年齢は40歳以上ですか(25点)?,(2)歯磨きをするとよく出血しますか(10点)?,(3)歯肉が赤く腫れることがありますか(20点)?,(4)歯がぐらぐらすることがありますか(10点)?,(5)固いものがかみにくいことがありますか(20点)?,(6)現在タバコを吸いますか(15点)?}への回答と下顎前歯部唇側歯肉の自己観察による判定(健全な歯肉,歯肉炎,歯周炎)を行った.その後,CPIを用いた歯科医師による歯周組織診査を行い,自己判定との一致状況を検討した.CPI個人コードが3以上の者を歯周炎あり,2以下の者をなしとし,質問票の合計点数(カットオフ:30点)で歯周炎の有無を判別する場合の敏感度は0.611,特異度は0.558であった.下顎前歯部唇側歯肉の自己観察による判定と下顎前歯部のCPIコード(0:健全な歯肉,1〜2:歯肉炎,3〜4:歯周炎)による判定の一致率は67.3%であった.これらの結果から本パンフレットによる自己判定はCPI部分診査法の代用となる可能性があり,大規模な集団に対し,安価に短時間でスクリーニングを行う場面等における応用が期待される.

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参考文献 (13)*注記

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