複数自治体をまたぐ広域的結核分子疫学の基盤構築

書誌事項

タイトル別名
  • CLUSTERING ANALYSIS OF <i>MYCOBACTERIUM TUBERCULOSIS</i> BY USING THE JATA(12)-VNTR SYSTEM FOR MOLECULAR EPIDEMIOLOGICAL SURVEILLANCE OF BROAD AREAS OF JAPAN
  • 複数自治体をまたぐ広域的結核分子疫学の基盤構築 : JATA(12)-VNTR型別に基づくクラスター形成とその傾向
  • フクスウ ジチタイ オ マタグ コウイキテキ ケッカク ブンシエキガク ノ キバン コウチク : JATA(12)-VNTR カタベツ ニ モトズク クラスター ケイセイ ト ソノ ケイコウ
  • ─JATA(12)-VNTR型別に基づくクラスター形成とその傾向─

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抄録

<p>〔目的〕JATA(12)-VNTR法は結核菌における遺伝型別法の国内標準法として用いられつつある。本研究では,結核分子疫学サーベイランスを牽引するための基盤構築として,同手法によって定義される各遺伝型の出現頻度を把握することを目的とした。〔方法〕2007年から2008年に大阪市,大阪府,および神戸市において新規登録された結核患者から分離培養された結核菌1,778株について,各地方衛生研究所にてJATA(12)-VNTR型別解析を実施し,その結果を集約してクラスター分析を行った。〔結果および考察〕同型別によって見出されたクラスター形成株は1,086株(61.1%)となり,3地域すべてから分離された菌株によって構成されたクラスターは38組であった。これらのクラスター株は実際に広域的に伝搬したか,JATA(12)-VNTR型別の低分解能に起因する偽クラスターであったと考えられる。クラスターを形成したJATA(12)-VNTR型についてID化を図ることにより,同型別におけるデータ解釈における注意点が明確になると同時に,特定株の分離検出や未知のアウトブレイクの発見を容易に行えるサーベイランス体制が構築できるだろう。</p>

収録刊行物

  • 結核

    結核 88 (4), 393-398, 2013

    一般社団法人 日本結核病学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (16)*注記

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