肺結核治療におけるリファンピシン座薬の使用経験

  • 坪田 典之
    医療法人喜望会谷向病院呼吸器科 公益財団法人岡山県健康づくり財団保健部
  • 谷向 茂厚
    医療法人喜望会谷向病院呼吸器科

書誌事項

タイトル別名
  • A CLINICAL EXPERIENCE OF RIFAMPICIN SUPPOSITORY FOR THE TREATMENT OF PULMONARY TUBERCULOSIS
  • ハイケッカク チリョウ ニ オケル リファンピシン ザヤク ノ シヨウ ケイケン

この論文をさがす

説明

<p>〔目的〕内服困難な肺結核患者の治療目的のため,リファンピシン(RFP)座薬の有用性を検討した。〔対象と方法〕肺結核初回治療目的での入院患者で,イソニアジド(INH)とRFPに薬剤耐性を認めず,INHとRFPを含む計3剤または4剤の標準治療を施行した症例を対象とし,RFP通常経口内服症例と院内自製のRFP座薬を用いた症例間で,喀痰抗酸菌検査での塗抹と培養検査で2回および3回連続陰性に要した日数を比較した。〔結果〕両者の塗抹と培養陰性化について,有意差は認めず同等の結果であった。〔考察〕RFP座薬使用例ではRFP通常経口内服例と比較し高齢者や全身状態不良者が多いことを考慮に入れれば,RFP座薬使用例でRFP内服例とほぼ同等の成績が得られたことにより,内服投与困難例に限定すれば,RFP座薬は十分に結核標準治療のオプションになりうると考えられた。</p>

収録刊行物

  • 結核

    結核 90 (6), 543-547, 2015

    一般社団法人 日本結核・非結核性抗酸菌症学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ