頸部結核性リンパ節炎の確定診断・治療とその問題点

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タイトル別名
  • Management of Cervical Tuberculous Lymphadenitis: Evaluation of 6 Cases
  • ケイブ ケッカクセイ リンパセツエン ノ カクテイ シンダン チリョウ ト ソノ モンダイテン

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抄録

先進諸国と比較すると日本は未だ結核の中等度蔓延国であり, 頸部結核性リンパ節炎も依然として重要な疾患の一つである. 2001年から2005年までに頸部結核性リンパ節炎6例を経験した. 全例女性で年齢は28歳から77歳で平均が62歳であった. タイからの移住者が1名, 結核の既往があるものが1名, 家族に結核罹患歴があるものが2名であった. 診断はリンパ節生検により病理学的に診断されたものが3例, 穿刺吸引検体より塗抹, 培養, MTD (Mycobacterium tuberculosis direct test), PCR (polymerase chain reaction) にて診断されたものが3例であった. 全例, 抗結核剤を投与し経過は良好であった. 穿刺吸引検体からのMTD, PCRは有用な検査で早期の治療開始に期待できると思われた. また, 日本は周囲に結核蔓延国を控えており国内のみならず海外の動向を常に把握しながら診療にあたるべきと考える.

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