女性医師が働きやすい環境(3)<br>—日本耳鼻咽喉科学会女性会員に対するアンケート調査結果—

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  • 女性医師が働きやすい環境--日本耳鼻咽喉科学会女性会員に対するアンケート調査結果
  • ジョセイ イシ ガ ハタラキ ヤスイ カンキョウ ニホン ジビ インコウカ ガッカイ ジョセイ カイイン ニ タイスル アンケート チョウサ ケッカ
  • 女性医師が働きやすい環境(3)<br>&mdash;日本耳鼻咽喉科学会女性会員に対するアンケート調査結果&mdash;
  • [Environment favorable to female physicians (3): Results of a survey conducted among female members of the Japanese Society of Otorhinolaryngology].

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抄録

社会問題となった深刻な医師不足の対応策の一つとして, 女性医師が継続的あるいは職場復帰により勤務できる環境を整えることが重要と認識されている. 今回, 日本耳鼻咽喉科学会調査委員会では, 女性医師の就業実態を把握し働きやすい環境を整えるための参考とするため, 女性会員に対しアンケート調査を行ったので結果を報告する.<br>アンケート調査の対象は平成20年12月時点で日本耳鼻咽喉科学会女性会員であった2,127名である. 平成21年1月にアンケートを送付し回収できたのは1,434名 (回収率67.4%) であった.<br>現在の卒業年度は19年以下が49.1%, 専門医資格は85.1%が有していた. 主たる就労状態は開業医が37.3%, 勤務医が34.9%, 非常勤勤務医が19.1%, 休職中が6.6%であった. 開業した卒後年数は10~19年が最も多く, 52.0%を占めた. 開業のきっかけは勤務条件を挙げたものが最も多かった. 勤務医の中で休職あるいは非常勤の経験は43.3%があり, 勤務医を辞めた理由は出産, 育児, 妊娠が多くみられた. 勤務医を辞めた卒後年数は4年以内が36.4%, 5~9年が48.6%であった. 復職のきっかけは医局のサポートが多く, 次いで個人のネットワークであった. 復職する場合の条件には労働条件に関するものが最も多く挙げられた.<br>勤務医を続けるには勤務条件の改善が重要であるが, これは女性医師のみならず全職員の勤務条件緩和にもつながることである. 以上から耳鼻咽喉科という専門科の特殊性を生かした独自の女性医師支援プログラムの構築が必要と考えられた.

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