めまいのみの訴えで入院した小脳梗塞症例の検討

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タイトル別名
  • Study of Cerebellar Infarction with Isolated Vertigo
  • メマイ ノミ ノ ウッタエ デ ニュウイン シタ ショウノウコウソク ショウレイ ノ ケントウ

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抄録

めまいを訴えて病院を受診する症例のうち, 随伴する中枢神経症状がなく, 訴えがめまいと前庭症状のみである場合には, 一般的に末梢性めまいと考えられることが多い. しかしながら, 小脳梗塞はめまい以外の症状を呈さず, 末梢性めまいと鑑別が困難な場合がある.<br>2004年4月から2009年3月までの5年間に末梢性めまいが疑われて当科に入院した症例は309例であった. その中で, 中枢性めまいは5例 (1.6%) あり, そのうち小脳梗塞は4例 (1.3%) であった. これらの4例はいずれも後下小脳動脈 (posterior inferior cerebellar artery: PICA) の梗塞であった. 年齢は60歳以上で, 高血圧, 糖尿病, 狭心症, 高脂血症など, 脳血管障害のリスクファクターを持つ症例であった. いずれも初診時に明らかな脳神経症状や小脳半球症状は認めなかったが, 2例は体幹失調を認めたため, 発症後2日以内にMRIを撮影し, 小脳梗塞の診断に至った. 残りの2例はめまい以外の訴えがなく, 診断までに4日から7日を要した. 小脳梗塞症例の鑑別には, 体幹失調, 起立・歩行障害の有無, 眼振の性状, 視性眼球運動検査が特に有用であった.

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