書誌事項
- タイトル別名
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- Oral Allergy Syndrome Following Soy Milk Ingestion in Patients with Birch Pollen Allergy
- シラカバ カフン アレルギー ニ ミラレル トウニュウ ニ ヨル コウコウ アレルギー ショウコウグン
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説明
【目的】札幌周辺ではシラカバ花粉アレルギーの例が多く, 共通抗原性のため, リンゴなどの果物や野菜を食べた時に口腔咽頭の過敏症 (口腔アレルギー症候群, oral allergy syndrome, OAS) を示す例が目立つ. 一方, 大豆はシラカバ花粉の主要抗原である Bet v 1 の関連抗原 (Gly m 4) を含んでおり, OAS の原因抗原となることがある. 特に豆乳は凝固して豆腐になる前の状態であるが, 変性が少なく, また液体で一気に飲み込むためか, 前胸部の灼熱感など, 症状の強い例を経験する. 今回, 豆乳に対する OAS の頻度を調査し, IgE 抗体検査も行った.<br> 【方法】対象はシラカバ花粉 IgE が陽性の OAS 例167例で, OAS の診断は問診により, 特異的 IgE は CAP を用いた. このうち161例に対し, コンポーネントアレルゲンと大豆に対する CAP を検査した.<br> 【結果】シラカバ陽性の OAS 167例のうち, 問診上10% (16例) が豆乳に対する OAS を有し, シラカバ CAP クラスの増加とともに有症率が上昇した. また, Bet v 1 CAP, Gly m 4 CAP, 大豆 CAP クラスの増加とともに豆乳 OAS の有症率が上昇したが, Bet v 2 CAP は相関はなかった. 豆乳 OAS 例 (15例) では, 大豆 CAP はクラス1以上は47% (7例) で, クラス2以上では7% (1例) が陽性であったが, Gly m 4 CAP はクラス1以上は93% (14例) で, クラス2以上でも87% (13例) が陽性であった.<br> 【結論】シラカバ陽性の OAS 例のうち, 10%が豆乳に対する OAS を有し, 豆乳 OAS 例では大豆 CAP の陽性率は低かったが, Gly m 4 CAP の陽性率は高かった.
収録刊行物
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- 日本耳鼻咽喉科学会会報
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日本耳鼻咽喉科学会会報 118 (9), 1124-1132, 2015
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205012618240
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- NII論文ID
- 130005103269
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- NII書誌ID
- AN00191551
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- ISSN
- 18830854
- 00306622
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- NDL書誌ID
- 026762510
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- PubMed
- 26615663
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可