超高齢者に生じた喉頭腺癌の治療経験

  • 宮嶋 義巳
    久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 福永 博之
    久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科 麻生飯塚病院耳鼻咽喉科
  • 森 一功
    近畿大学医学部耳鼻咽喉科
  • 中島 格
    久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Adenocarcinoma of the Larynx in a Patient of Advanced Age : A Case Report

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説明

喉頭に腺癌が生じることはきわめて稀である。また,頭頸部においても高齢者の癌では,治療法の選択に難渋する。今回,われわれは超高齢者に生じた喉頭腺癌を経験したので報告すると共に文献的考察を行った。<br>症例は90歳の男性で,主訴は声が出にくいことであった。1999年9月下旬に急に声が出にくくなり受診した。左仮声帯を中心とする腫瘍を認め,左声帯は固定していた。CTで左声門上部を主座とする30 mm×20 mmの腫瘍と左中内深頸リンパ節および左下内深頸リンパ節の腫大を認めた。声門上癌T3N2bM0の診断で1999年11月10日に喉頭全摘出術と左保存的頸部廓清術を行った。組織診断は腺癌であった。術後14日から経口摂取可能となった。退院後は1人暮らしの生活にもどり,再入院するまで5カ月間は自宅でのQOLの高い生活を送ることができた。

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (21)*注記

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