頭頸部領域の切除不能癌に対する化学療法

  • 榎田 智弘
    国立がん研究センター東病院 頭頸部内科
  • 田原 信
    国立がん研究センター東病院 頭頸部内科

書誌事項

タイトル別名
  • The Role of Chemotherapy in the Management of Patients with Locally Advanced Unresectable Head and Neck Cancer
  • アタマ ケイブ リョウイキ ノ セツジョ フノウガン ニ タイスル カガク リョウホウ

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抄録

切除不能局所進行頭頸部扁平上皮癌の根治的治療において,化学療法 (殺細胞薬) や分子標的薬は中心的な役割を担っているが,多くの臨床試験により化学療法と放射線療法の併用が現在における標準治療と位置づけられている。放射線と併用される化学療法についてはさまざまであるが,現時点ではシスプラチンを含む化学療法が標準的とされており,これについての検証も多い。一方,より良好な治療成績を目的として,導入化学療法やsequential chemoradiationなどに代表される新たな取り組みが試みられている。さらにはより適切な治療方針の決定やより安全な治療の提供を目的として,バイオマーカーの探索や支持療法の充実などについても開発が進んでいる。本対象の治療に従事する医療スタッフは,これらの知見について十分な理解を持ち,それぞれの患者に最適な治療を提供できるよう努める必要がある。

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参考文献 (47)*注記

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