気管食道領域の早期癌の診断と治療  総説  早期食道癌の病理

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タイトル別名
  • Special Issue of Diagnosis and Treatment of Early Tracheoesophageal Cancer Pathology of Early Esophageal Cancer
  • 早期食道癌の病理
  • ソウキ ショクドウガン ノ ビョウリ
  • Pathology of Early Esophageal Cancer

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説明

本邦における早期癌の定義は,各臓器によって異なり,早期食道癌の定義は,粘膜内癌でリンパ節転移のない症例である。<br> 早期癌に相当する肉眼型,すなわち深達度が,粘膜筋板を越えない病変の大多数は,0-II型である。この0-II型は,0-IIa (軽度隆起型),0-IIb (平坦型),0-IIc (軽度陥凹型)に分類される。0-IIb病変の深達度は粘膜内 (pEP)あるいは粘膜固有層 (pLPM)であり,0-IIa病変の大多数はpEP,pLPM,筋板に達する癌 (pMM)であり,0-IIc病変の中にはsm癌も見られる。また,0-I型表在隆起型の中にも粘膜筋板を越えない病変が含まれる。<br> リンパ節転移については,上皮内癌 (pLPM),癌の浸潤が粘膜固有層までの癌 (pLPM)ではほとんどなく,粘膜筋板に浸潤する癌では10%程度のリンパ節転移を認めることを示した。<br> 内視鏡的切除では,pMM症例やpSM (sm浸潤距離が200mm以下)の症例が適応できる可能性があり,その臨床的•病理学的所見が検討されていることを述べた。<br> 組織診断では,WHO分類の高度異形成が本邦では上皮内癌と診断されることが多いことを述べた。

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