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タイトル別名
  • Airway Obstruction by Foods in Adults
  • セイジン キドウショクヘン イブツ

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説明

手指で摘出した梨上気道異物症例と吸引器により摘出した豚肉上気道異物症例を呈示し, 当院における気道食片異物11例の統計とともに気道食片異物摘出法について検討した。全症例で異物は手指や器具で除去されており, ハイムリック法 (以下HM) は行われなかった。本邦ではハイムリック法は, 医療施設ではあまり行われておらず, 一般に言われているほど有効とは思われない。窒息の危険がある気道食片異物では, 手指を口から入れて, 異物の介在部位を診断し, 上気道異物の場合, 示指あるいは中指で異物を一側に寄せて, 気道を確保した後, 示指あるいは中指を異物の下面に回して掻き出す方法がある。この方法は異物介在部位の診断, 気道確保, 異物摘出が短時間にできる利点がある。手指で摘出困難な場合には, 輪状甲状間膜に太い静脈留置針を数本刺して, 気道確保した後に, 異物除去をするのがよいと考えた。下気道異物では, HMによる摘出は困難と考えられ, 気道確保を優先すべきであろう。HMや心肺蘇生術後には施行後には, 副損傷の有無を確認すべきである。

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参考文献 (114)*注記

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