禁煙支援・禁煙外来の実際

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  • Current Practices in Smoking Cessation Clinics in Treatment of Nicotine Addiction
  • キンエン シエン ・ キンエン ガイライ ノ ジッサイ

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抄録

<p>喫煙は個人的な趣味・嗜好の問題ではなく,喫煙病(依存症および喫煙関連疾患)という全身疾患であり,喫煙者はニコチン依存症という疾患に罹患した積極的禁煙治療を必要とする患者である。ニコチン依存症の臨床的課題は,禁煙開始の困難さと再喫煙率の高さに集約される。禁煙に無関心あるいはすぐには禁煙する気のない患者には,米国医療研究品質局(Agency for Healthcare Research and Quality: AHRQ)の禁煙治療ガイドラインにおいて,動機づけ面接(Motivational interviewing: MI)や5Rのアプローチが推奨されている。一方,禁煙を希望し禁煙外来に受診した患者に対しては,禁煙補助療法(薬物療法)として,非ニコチン経口薬のバレニクリンと,貼付薬によるニコチン置換療法が行われる。薬物療法により禁煙外来での禁煙導入の成績は向上しているが再喫煙率は高い。認知行動療法をはじめとする心理療法の併用が行われるとともに,喫煙に関する脳科学の知見(薬物報酬過敏化説・失楽園仮説など)に基づく心理教育が試みられている。</p>

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