高齢者心不全の病態と治療

書誌事項

タイトル別名
  • Pathophysiology and Treatment of Heart Failure in the Elderly
  • コウレイシャ シンフゼン ノ ビョウタイ ト チリョウ

この論文をさがす

抄録

近年, 高齢者心不全例が増加しており, 死亡率も急増しているため, その病態解明と適切な治療法の確立が急務となっている. 高齢者心不全の特徴は, 基礎疾患に虚血性心疾患が多く, 臨床症状が非特異的になりやすく発見が遅れ多臓器合併症も多いため, 重症になりやすいことである. 心不全では自己防衛機構として, 交感神経活性・レニン-アンギオテンシン系の活性が亢進するが, これが破綻し悪循環に陥りやすい. 急性心不全では, 利尿薬, 強心薬を中心として治療し, 心筋虚血が存在するときは積極的に冠動脈インターベンションを考慮する. 慢性心不全では大規模臨床治験によってACE阻害薬, β遮断薬, ジギタリスが病態の悪循環を断ち切り, 予後を改善することが明らかにされている.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (17)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ