Numb chin syndromeを契機に診断された多発性骨髄腫の1症例

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  • Multiple Myeloma with Numb Chin Syndrome as the Initial Manifestation

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説明

Numb chin syndromeは三叉神経第三枝の分枝であるオトガイ神経(mental nurve)の支配領域であるオトガイと下口唇に症状が限局する知覚障害をきたす症候群である。今回われわれはNumb chin syndromeを契機に診断された真性多血症を合併する多発性骨髄腫の一症例を経験したので報告する。73歳男性が1993年4月,口唇周囲の違和感,下顎のしびれ感を主訴に受診した。頭蓋X-Pにおける多数のpunched out lesion, 血清免疫電気泳動にてM-bow (Bence Jones protein, typeλ)を認め,骨髄穿刺にて骨髄腫細胞が14.1%確認され,多発性骨髄腫と診断された。MP療法にて神経症状は改善し,1994年5月現在,生存中である。Numb chin syndromeの原因,診断,治療などについて検討を加えた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 35 (8), 792-797, 1994

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (2)*注記

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