染色体分析でt(1;19)がみられたが<i>E2A-PBX1</i>キメラmRNAがみられなかった小児急性リンパ性白血病

書誌事項

タイトル別名
  • Childhood acute lymphoblastic leukemia with t(1;19) lacking <i>E2A-PBX1</i> chimeric transcripts
  • 症例 染色体分析でt(1;19)がみられたがE2A-PBX1キメラmRNAがみられなかった小児急性リンパ性白血病
  • ショウレイ センショクタイ ブンセキ デ t 1 19 ガ ミラレタ ガ E2A PBX1 キメラ mRNA ガ ミラレナカッタ ショウニ キュウセイ リンパセイ ハッケツビョウ

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抄録

t(1;19)がみられたがE2A-PBX1キメラmRNAがみられなかった小児急性リンパ性白血病(ALL)を報告する。症例は14歳男児。入院時脾腫が著名で,白血球数は12900/μl(芽球61.5%)。染色体検査は46, XY, -19, +der(19) t(1;19)(q23;p13)を示したが,E2A-PBX1キメラ転写物,E2A遺伝子再構成は共に認めなかった。免疫形質はearly pre-Bであった。日本小児白血病研究会の高危険群の化学療法を実施し,15病日に寛解を確認し30ヵ月以上寛解を保っている。論文検索した17例のt(1;19)+E2A-PBX1-小児ALLの特徴として,early pre-Bの免疫形質(11/13, 85%)とhyperdiploidy (8/14, 57%)が挙げられるが,必ずしも均一な群ではなかった。2症例に再発,1例に死亡があり,適切な治療の確立には症例の蓄積が必要である。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 46 (1), 7-12, 2005

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (20)*注記

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