関節リウマチ患者に生じた形質細胞による一過性の類白血病反応

  • 近藤 誠司
    独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 血液内科・臨床研究部
  • 谷本 一樹
    独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 血液内科・臨床研究部
  • 岡村 精一
    独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 血液内科・臨床研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Transient leukemoid reaction of plasma cells in a patient with rheumatoid arthritis
  • 症例報告 関節リウマチ患者に生じた形質細胞による一過性の類白血病反応
  • ショウレイ ホウコク カンセツ リウマチ カンジャ ニ ショウジタ ケイシツ サイボウ ニ ヨル イッカセイ ノ ルイ ハッケツビョウ ハンノウ

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抄録

患者は69歳,女性。平成18年1月顔面紅潮と頚部リンパ節腫脹を主訴に来院。関節リウマチの治療としてmethotrexate (MTX), sulfasalazine (SSA), prednisoloneが投与されていたが,食欲不振のためMTX, SSAは来院の1週間前より中止されていた。平成18年1月に血球異常が検出され,血液内科を受診した時の末梢血白血球数は30100/μlで形質細胞を32.5%, また骨髄にも形質細胞を25.7%認めた。初診時には形質細胞性白血病を疑ったが,免疫電気泳動ではポリクローナルな高γ-グロブリン血症を認め,また骨髄の形質細胞の表面形質はCD38, CD19陽性,CD56陰性で正常形質細胞の表面形質と同様であった。末梢血および骨髄に認められた形質細胞の増加は一過性で約3週間の経過で消失した。一過性の形質細胞の増加の誘因としてMTX, SSAが疑われた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 48 (8), 632-636, 2007

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (8)*注記

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