多発性骨髄腫に対する自家末梢血幹細胞移植療法

書誌事項

タイトル別名
  • Autologous peripheral blood stem cell transplantation for Japanese multiple myeloma patients: results of a feasibility study
  • 臨床研究 多発性骨髄腫に対する自家末梢血幹細胞移植療法--本邦でのプロトコールの実行性についての検討
  • リンショウ ケンキュウ タハツセイ コツズイシュ ニ タイスル ジカ マッショウケツ カンサイボウ イショク リョウホウ ホンポウ デ ノ プロトコール ノ ジッコウセイ ニ ツイテ ノ ケントウ
  • —本邦でのプロトコールの実行性についての検討—

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説明

多発性骨髄腫(MM)における自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法(HDT/PBSCT)の実行性・安全性を検討した。65歳以下のMM20例を対象とし,VAD 3コース施行後,etoposideあるいはcyclophosphamide大量投与にG-CSFを併用してPBSCを動員・採取し,1.2∼89.3(中央値23.4)×106/kgのCD34+細胞を得た。Melphalan (MEL) 200mg/m2あるいはMEL 140mg/m2+TBI 10 Gyを前処置とするauto-PBSCTを,11例で1回,9例で2回実施した。重篤な(JCOG grade 4以上)合併症は2例(10%)で認められ,うち1例(5%)は治療関連死をきたした。評価可能例19例中4例(21%)でCRが,16例(84%)で75%PR以上の奏効が得られた。移植後3年でのoverall survival (OS)およびevent-free survival (EFS)はそれぞれ65.6%, 22.0%であり,50%EFSは18カ月であった。本プロトコールにてMM症例に対しHDT/PBSCTが比較的安全に実施できることが示されたが,その有用性についてはさらに今後の比較検討が必要である。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 45 (7), 524-529, 2004

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (20)*注記

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