骨髄クロットの免疫組織化学検査により確定診断した白血化<i>de novo</i> CD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫

書誌事項

タイトル別名
  • <i>De novo</i> CD5-positive diffuse large B-cell lymphoma with leukemic dissemination diagnosed by immunohistochemical examinations of bone marrow clot sections
  • 症例 骨髄クロットの免疫組織化学検査により確定診断した白血化de novo CD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
  • ショウレイ コツズイ クロット ノ メンエキ ソシキ カガク ケンサ ニ ヨリ カクテイ シンダン シタ ハッケツカ de novo CD5 ヨウセイビマンセイ ダイ サイボウガタ B サイボウ リンパ シュ

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説明

症例は61歳の男性。2000年10月,発熱のため近医受診。芽球様細胞を含む白血球増加と血小板減少を認めたため,11月に当科紹介入院。身体所見では軽度の脾腫を認めたが,リンパ節腫脹は認めなかった。白血球数は10,520/μlと増加し,芽球様細胞が45.0%を占め,血小板数は5.1×104lと減少していた。骨髄でも芽球様細胞を82.0%認め,CD5, 10, 13, 19, 20が陽性であった。骨髄クロット標本の免疫組織化学ではCD5が陽性で,TdT, CD23, cyclin D1はいずれも陰性であった。以上より,CD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の白血化と診断した。2コースのCHOP療法で完全寛解を得たが,絞扼性イレウスのため3カ月間治療を中断した。第3コースのCHOP療法後,再発し死亡した。CD5陽性DLBCLは高齢発症で,節外性病変が多く,予後不良であるという特徴をもち,適切な治療戦略の確立が望まれる疾患単位と考えられる。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 43 (10), 943-948, 2002

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (13)*注記

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