多発性骨髄腫に対するthalidomide療法の効果に関与する因子と効果判定時期

書誌事項

タイトル別名
  • Factors affecting the response of thalidomide therapy for patients with multiple myeloma
  • 臨床研究 多発性骨髄腫に対するthalidomide療法の効果に関与する因子と効果判定時期
  • リンショウ ケンキュウ タハツセイ コツズイシュ ニ タイスル thalidomide リョウホウ ノ コウカ ニ カンヨ スル インシ ト コウカ ハンテイ ジキ

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説明

再発・難治性あるいは初発例であるが高齢や合併症のために化学療法が施行困難と考えられる多発性骨髄腫患者40例(初発例14例,再発・難治例26例)にthalidomide (THAL)による治療を行い,治療効果発現時期の検討および奏効に影響を及ぼす因子の解析を行った。治療成績はcomplete response 2.5%, partial response 50.0%, minimal response 25.0%, no change 12.5%, progressive disease 10.0%であった。THALの有効性の判定は投与4週間後で可能と考えられた。THALの効果と有意な関連性があった因子は,dexamethasone併用例,初発例,L鎖がκ型であった。THAL有効例では無増悪生存期間が有意に延長すること,L鎖がλ型に比べてκ型の方が無増悪生存期間,全生存期間ともに優れていることが示された。高頻度に発現した副作用は,しびれ(47.5%), 便秘(32.5%), 皮疹(30.0%)であり,THAL投与前にvincristineの治療歴があるとしびれが高頻度に生ずることが明らかとなった。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 51 (3), 189-195, 2010

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (15)*注記

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