本態性血小板血症から移行しアザシチジンが有効であった骨髄異形成症候群

書誌事項

タイトル別名
  • Effective azacitidine treatment for myelodysplastic syndrome transformed from essential thrombocythemia
  • 症例報告 第167回日本血液学会例会 : 水谷修紀例会長 推薦演題 本態性血小板血症から移行しアザシチジンが有効であった骨髄異形成症候群
  • ショウレイ ホウコク ダイ167カイ ニホン ケツエキ ガッカイ レイカイ : ミズタニシュウキ レイカイチョウ スイセン エンダイ ホンタイセイ ケッショウバン ケツショウ カラ イコウ シ アザシチジン ガ ユウコウ デ アッタ コツズイイケイセイ ショウコウグン

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抄録

症例は68歳女性。55歳時に本態性血小板血症(ET)と診断され,以降ヒドロキシカルバミドにて加療されていた。2011年5月より貧血の出現を認め,骨髄では芽球の増加はないものの3系統に異形成を認め,骨髄異形成症候群(MDS)と診断された。染色体検査で5番染色体長腕の欠失を含む複雑染色体異常を認め,レナリドミドを開始したが,貧血の改善は認めず,有害事象から2コースで中止した。アザシチジンを導入したところ,貧血の改善を認め,細胞遺伝学的にも改善が得られた。しかしアザシチジン5コース後に急性骨髄性白血病(AML)への移行がみられた。AMLは化学療法抵抗性を示し,約5ヶ月後に死亡した。ETから移行したMDSに対して,アザシチジンは有効である可能性が考えられる。また5番染色体長腕の欠失を伴うMDSで,レナリドミド無効例に対してもアザシチジンは有効である可能性が示唆された。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 54 (5), 468-472, 2013

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (7)*注記

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