単一施設における慢性骨髄性白血病のチロシンキナーゼ阻害薬中止症例の後方視的検討

  • 妹尾 寧
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 吉岡 康介
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 海渡 智史
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 黒澤 修兵
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 原田 介斗
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 山本 圭太
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 日野 裕太郎
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 阪口 正洋
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 池川 俊太郎
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 渡邊 大介
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 渡壁 恭子
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 萩野 剛史
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 五十嵐 愛子
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 名島 悠峰
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 土岐 典子
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 小林 武
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 垣花 和彦
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 坂巻 壽
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科
  • 大橋 一輝
    がん・感染症センター 都立駒込病院 血液内科

書誌事項

タイトル別名
  • Retrospective analysis of clinical outcomes of the patients with chronic myeloid leukemia who stopped administration of tyrosine kinase inhibitors: a single institution experience
  • 臨床研究 単一施設における慢性骨髄性白血病のチロシンキナーゼ阻害薬中止症例の後方視的検討
  • リンショウ ケンキュウ タンイツ シセツ ニ オケル マンセイ コツズイセイ ハッケツビョウ ノ チロシンキナーゼ ソガイヤク チュウシ ショウレイ ノ コウホウ シテキ ケントウ

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抄録

<p>2009年4月から2015年7月までに当院において,定量PCRにてmajor BCR-ABLのトランスクリプトレベルが測定感度以下(undetectable molecular response, undetectable MR)の慢性骨髄性白血病(CML)の慢性期(CP)の16名がチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)を中止した。中止されたTKIはイマチニブ(IMA)8例,ニロチニブ(NIL)2例,ダサチニブ(DSA)5例,ボスチニブ(BOS)1例で,中止の理由はTKI中止の臨床試験に参加が9例,副作用が2例,残り5例が経済的理由であった。16例のundetectable MRの維持期間の中央値は1,932日(822~4,068)で,TKI中止後の観察期間の中央値は551日(154~2,446)であった。%ISで0.1以上(major molecular response, MMR喪失)または2回連続で0.01以上(undetectable MR喪失)の場合にmolecular relapseとすると,16例中8例(50%)でmolecular relapseがTKI中止後119日(28~171)でみとめられた。このうち,MMRの喪失が認められた6例ではTKI(IMA 2例,DSA 4例)が再投与された。TKIの再投与後4例が中央値115日(35~141)で再度undetectable MRを達成したが,2例ではMMR達成のみにとどまった。一方,IMAを中止した1例およびBOSを中止した1例では,それぞれ中止後154日および147日に2回連続してundetectable MRの喪失がみられたが,MMRは継続的に維持しておりTKI再投与せず継続観察中である。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 57 (12), 2481-2489, 2016

    一般社団法人 日本血液学会

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