Eculizumabが奏効した高齢発症非典型溶血性尿毒症症候群

書誌事項

タイトル別名
  • Atypical hemolytic uremic syndrome in an elderly patient successfully treated with eculizumab
  • 症例報告 第6回日本血液学会関東甲信越地方会 優秀演題 Eculizumabが奏効した高齢発症非典型溶血性尿毒症症候群
  • ショウレイ ホウコク ダイ6カイ ニホン ケツエキ ガッカイ カントウ コウシンエツチホウカイ ユウシュウ エンダイ Eculizumab ガ ソウコウ シタ コウレイ ハッショウ ヒテンケイ ヨウケツセイ ニョウドクショウ ショウコウグン

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抄録

<p>非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)は,血栓性微小血管症(TMA)の一つであり,高度な腎機能障害を伴う。その発症には補体第2経路の異常な活性化が関与しているとされ,実際に約70%の症例では補体活性化機構の遺伝子異常を認める。血漿交換治療のみでは,その腎および生命予後は不良であるが,診断後早期にeculizumabを開始することにより腎機能の改善が期待できる。aHUSの多くは60歳未満の比較的若年成人に発症し,70歳以上で発症した症例は極めて稀である。今回,80歳で発症したTMAを経験した。ADMTS13活性が保たれていたことおよび,病原性大腸菌感染など他の要因を否定することにより,aHUSと診断した。透析療法を必要とするもeculizumabにより透析から離脱し得た。高齢者のTMAにおいても,aHUSは鑑別疾患の一つであり,適切な診断と治療を行うことが重要であると考えられた。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 59 (2), 182-186, 2018

    一般社団法人 日本血液学会

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