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- 山根 清美
- 太田熱海病院脳神経センター神経内科
書誌事項
- タイトル別名
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- Progression from episodic migraine to chronic migraine
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説明
片頭痛は本来Episodicな疾患である.しかし一部の片頭痛は発作に緊張型頭痛の要素が加わるなどの性状の変化を生じ,頭痛日数も増えChronic migraineへと進展する.Chronic migraineは薬物乱用頭痛との区別が難しいばあいも多いが,国際頭痛分類第3版beta版では慢性片頭痛と診断する時点で薬物乱用頭痛との診断並記が可能となった.片頭痛慢性化の機序は不明である.しかし疫学研究から,急性期頭痛薬過剰使用,頭痛頻度,肥満,低学歴,低収入,いびき,うつ状態,頭頸部外傷歴などが片頭痛慢性化の危険因子であることが判明してきた.これらの危険因子を是正することが片頭痛慢性化を防ぐために重要である.
収録刊行物
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- 臨床神経学
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臨床神経学 54 (12), 997-999, 2014
日本神経学会