日本型有毛細胞白血病亜型が疑われ脾摘で診断が確定した脾臓びまん性赤脾髄小細胞型B細胞リンパ腫

書誌事項

タイトル別名
  • Splenic diffuse red pulp small B-cell lymphoma diagnosed by splenectomy initially mimicking hairy cell leukemia-Japanese variant
  • 症例報告 日本型有毛細胞白血病亜型が疑われ脾摘で診断が確定した脾臓びまん性赤脾髄小細胞型B細胞リンパ腫
  • ショウレイ ホウコク ニホンガタユウモウ サイボウ ハッケツビョウ アケイ ガ ウタガワレヒテキ デ シンダン ガ カクテイ シタ ヒゾウビマンセイ セキヒズイショウサイボウガタ B サイボウ リンパシュ

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説明

<p>62歳男性,血小板減少を主訴に当院内科外来を受診。脾腫を認め,末梢血自然乾燥塗抹標本で大小の絨毛突起が多極性に分布する中型のヘアリー細胞が多数を占め,胞体は好塩基性,核は卵円形で核網は濃縮し,核小体は認めないものが多かった。リンパ球表面マーカーはCD19, CD20, CD11c, FMC7, IgM, Igκが陽性で,TRAP染色陰性,IgH鎖JH遺伝子の単クローン性再構成があり,BRAF V600E変異は認めなかった。日本型有毛細胞白血病亜型(HCL-JV)を強く疑い,無治療で4年余り経過観察した。その後,進行する血小板減少と脾腫のため脾を摘出したところ,比較的不明瞭な核小体を有する小型から中型のリンパ球が赤脾髄を中心にびまん性に増殖していた。免疫組織化学所見と合わせ,脾臓びまん性赤脾髄小細胞型B細胞リンパ腫(SDRPL)と診断した。HCL-JVとSDRPLが同一疾患なのか否か考察する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 59 (3), 281-286, 2018

    一般社団法人 日本血液学会

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