頭頂葉皮質病変で発症し,当初に脳梗塞との鑑別を要した単純ヘルペス脳炎の1例

  • 原 善根
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学講座
  • 石井 信之
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学講座
  • 酒井 克也
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学講座
  • 望月 仁志
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学講座
  • 塩見 一剛
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学講座
  • 中里 雅光
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Herpes simplex encephalitis initially presented with parietal cortex lesions mimicking acute ischemic stroke: A case report

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説明

症例は73歳女性.2014年9月某日に右下肢に一過性の痺れを自覚した.近医MRIでは右頭頂葉皮質に病変を認めるのみで,一過性脳虚血発作として加療された.5日後に突然の左不全麻痺のため近医入院し脳梗塞として加療された.翌日に高熱も出現したため当科転院となった.右側頭葉病変も新規出現し,髄液中の単純ヘルペスDNAが陽性であったことから単純ヘルペス脳炎と診断した.単純ヘルペス脳炎は側頭葉以外の病変のみを呈することも少なくない.画像検査で大脳皮質に異常があるが脳梗塞の診断に疑問がある場合は,その初期の可能性も考慮して慎重な経過観察が必要と考えられた.

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