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- 渡邊 修
- 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科神経学講座神経内科・老年病学
書誌事項
- タイトル別名
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- Isaacs’s syndrome and associated diseases
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説明
Isaacs症候群では,血液神経関門が脆弱な神経終末や神経根で自己抗体によりVGKCの機能異常が惹起され,過剰興奮がおこる.有痛性筋けいれん,ミオキミア,ニューロミオトニアなどの運動症状に加え,complex regional pain syndrome様の激しい痛みで発症する例もある.Morvan症候群は,Isaacs症候群の症状に,大脳辺縁系の異常(不眠,記銘力障害など)と自律神経障害(不整脈,便秘など)をともなう.圧倒的に男性に多く,「足が焼けつくような」疼痛をみとめる.VGKC複合体の構成分子であるLGI-1抗体陽性例は,近時記憶障害やてんかんなど辺縁系症状を呈し,高頻度にSIADHを合併する.
収録刊行物
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- 臨床神経学
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臨床神経学 53 (11), 1067-1070, 2013
日本神経学会