馬尾生検が診断に有用であった髄膜播種性の悪性リンパ腫の1例

DOI Web Site PubMed 被引用文献2件 参考文献25件

書誌事項

タイトル別名
  • Leptomeningeal infiltlation of primary CNS B-cell lymphoma diagnosed by the biopsy of cauda equina: a case report
  • 症例報告 馬尾生検が診断に有用であった髄膜播種性の悪性リンパ腫の1例
  • ショウレイ ホウコク バ ビセイケン ガ シンダン ニ ユウヨウ デ アッタ ズイマク ハシュセイ ノ アクセイ リンパシュ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

症例は49歳男性である．歩行障害を主訴に来院された．全身倦怠感，両下腿の異常感覚に加え，両下肢筋力低下が亜急性に進行し，歩行不能になった．腰椎MRIで馬尾全体が著明に腫大し，びまん性に造影効果をともなっていた．原因を精査していたところ急激に膀胱直腸障害，意識障害および複視が出現した．早急に馬尾生検を施行し，悪性リンパ腫の診断にいたった．化学療法と放射線療法を組み合わせ，症状は著明に改善した．治療後10ヵ月の時点で，下腿の不全麻痺，振動覚低下および異常感覚が残存するが，再発はなくその他の機能は良好でありすでに社会復帰している．髄液検査，馬尾生検が迅速な診断と治療につながり有用であった．

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 53 (10), 803-808, 2013

    日本神経学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (25)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ