反復する無自覚性低血糖の治療にPioglitazoneが有効であった筋強直性ジストロフィーの1例

  • 山本 敏之
    国立精神・神経センター病院神経内科 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科脳神経病態学分野
  • 大矢 寧
    国立精神・神経センター病院神経内科
  • 古澤 嘉彦
    国立精神・神経センター病院神経内科
  • 埜中 征哉
    国立精神・神経センター病院小児神経科
  • 村田 美穂
    国立精神・神経センター病院神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • Successful treatment of recurrent hypoglycemia by pioglitazone in a patient with myotonic dystrophy
  • 症例報告 反復する無自覚性低血糖の治療にPioglitazoneが有効であった筋強直性ジストロフィーの1例
  • ショウレイ ホウコク ハンプク スル ムジカクセイ テイケットウ ノ チリョウ ニ Pioglitazone ガ ユウコウ デ アッタ キン ゴウチョクセイ ジストロフィー ノ 1レイ

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抄録

筋強直性ジストロフィー(DM1)の20歳女性が,傾眠と易疲労,突然の応答の悪さに気づかれた.食前食後の血糖測定で無自覚性低血糖の反復をみとめた.75g経口糖負荷試験(OGTT)では,空腹時の血糖値,血中インスリン値(IRI)は正常であったが,IRIは糖負荷60分後に最高528μIU/mlまで上昇し,120分後血糖は57mg/dlに低下した.インスリン過分泌による低血糖症と診断し,pioglitazone内服治療を開始した.治療から2週後と10カ月後のOGTTでは,インスリン分泌は抑制され,低血糖はなかった.非糖尿病のDM1患者の反復する無自覚性低血糖にpioglitazoneが有効であった.<br>

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 49 (10), 641-645, 2009

    日本神経学会

参考文献 (32)*注記

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