てんかんのキャリーオーバーについての研究報告―神経内科医師へのアンケート結果―

  • 渡辺 雅子
    国立精神・神経医療研究センター病院精神科
  • 渡辺 裕貴
    国立精神・神経医療研究センター病院精神科
  • 村田 佳子
    国立精神・神経医療研究センター病院精神科
  • 谷口 豪
    国立精神・神経医療研究センター病院精神科
  • 岡崎 光俊
    国立精神・神経医療研究センター病院精神科

書誌事項

タイトル別名
  • Report of a study on carry-over of epilepsy patients: questionnaire survey of neurologists
  • テンカン ノ キャリーオーバー ニ ツイテ ノ ケンキュウ ホウコク : シンケイ ナイカ イシ エ ノ アンケート ケッカ

この論文をさがす

抄録

日本神経学会会員へてんかんのキャリーオーバーのアンケートをした.回答者の46%がこの用語を知っているが,78%がてんかん診療に困難を感じており,脳波判読の不慣れ,てんかんに特有の法律・医療福祉制度などの不慣れが主な原因であった.小児科からの20歳以上のてんかん患者の引き受け時に困難を感じた神経内科医は,引き受けを経験した医師の68%である.困難の主な理由は,小児期からの経過が把握しにくい,小児期特有のてんかん症候群に不慣れ,の2つである.以上から,キャリーオーバーの存在とその重要性を認識し転科を妨げる因子を解決するために,日本てんかん学会が,日本小児神経学会・日本神経学会などと連携活動をおこなうことが肝要である.<br>

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 52 (10), 730-738, 2012

    日本神経学会

被引用文献 (7)*注記

もっと見る

参考文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ