若年成人に発症した全身性EBV陽性Tリンパ増殖症小児型

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タイトル別名
  • Young adult onset systemic Epstein-Barr virus-positive T-cell lymphoproliferative disorders of childhood
  • 症例報告 若年成人に発症した全身性EBV陽性Tリンパ増殖症小児型
  • ショウレイ ホウコク ジャクネン セイジン ニ ハッショウ シタ ゼンシンセイ EBV ヨウセイ Tリンパ ゾウショクショウ ショウニガタ

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説明

20歳女性。20XX年1月末に発熱，肝障害，汎血球減少を指摘され，EBV-DNA, VCA-IgGおよびEA-DR-IgG高値，VCA-IgM陰性であったことから，慢性活動性EBV感染症が疑われた。3月初旬の当科紹介時には臨床症状は軽快し，EBV-DNAおよび抗体価も低下していたが，4日後に発熱，肝障害，頸部リンパ節腫脹のため入院した。骨髄検査，リンパ節生検ではEBV感染細胞障害性T細胞の増殖がみられ，ステロイド投与，化学療法を施行するも劇症の経過をたどり，入院第11日に多臓器不全で死亡した。後の結果で複雑染色体異常およびTCR遺伝子再構成が確認され，全身性EBV陽性Tリンパ増殖症小児型と診断した。本疾患には慢性活動性EBV感染症に続く病型も含まれているが，急性EBV感染症後の発症時とは臨床上相違があり，早期診断・治療法を確立するためには両者を区別し検討することが重要と考えられた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 56 (5), 501-505, 2015

    一般社団法人 日本血液学会

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