脳卒中様発作急性期の頭痛発作に対してL-アルギニンが無効でミダゾラムが有効であったMELASの1例

書誌事項

タイトル別名
  • Effectiveness of midazolam for L-arginine-resistant headaches during stroke-like episodes in MELAS: a case report
  • 症例報告 脳卒中様発作急性期の頭痛発作に対してL-アルギニンが無効でミダゾラムが有効であったMELASの1例
  • ショウレイ ホウコク ノウソッチュウ ヨウ ホッサ キュウセイキ ノ ズツウ ホッサ ニ タイシテ L-アルギニン ガ ムコウ デ ミダゾラム ガ ユウコウ デ アッタ MELAS ノ 1レイ

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抄録

症例は14歳女性である.初診時,高度の拍動性頭痛を主訴に来院した.左後頭葉の頭部MRI異常所見と遺伝子検査などから,mitochondrial myopathy, encephalopathy, lactic acidosis, and stroke-like episodes(MELAS)の脳卒中様発作と診断した.脳波では左後頭部に周期性鋭波をみとめた.頭痛はL-アルギニン(L-Arg)静注後も遷延したが,ミダゾラム(MDZ)の持続投与後に脳波異常とともに改善した.17歳時と18歳時に再発し,L-Argが無効であったためふたたびMDZを投与したところ,頭痛と脳波異常は同様に改善した.MDZが神経細胞の過剰興奮性や三叉神経血管系の活性化などを抑制し,頭痛を改善させたと考えられる.L-Arg静注が無効であるMELASの頭痛に対してMDZの投与を考慮すべきである.

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 54 (11), 882-887, 2014

    日本神経学会

参考文献 (18)*注記

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