腸管アデノウイルスの地域的流行例

書誌事項

タイトル別名
  • An Outbreak of Enteric Adenovirus Type 41 Endemic in Fjieda, Japan
  • チョウカン アデノ ウイルス ノ チイキテキ リュウコウレイ

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説明

静岡県藤枝市の1小児科医院において1991年1月から1992年10月の問に447例の急性胃腸炎の患児より糞便材料を採取した.EIAによりアデノウイルスの検出を行った結果48例 (10.7%) が陽性であった.陽性例は1991年5月および11月をピークとした2峰性を示した.陽性例についてさらにアデノウイルス40, 41に特異的なモノクローナル抗体を用いたEIAで腸管アデノウイルスの検出を行なうとともに293細胞を用いてウイルス分離を行った.ウイルス分離後の感染細胞から抽出したウイルスDNAを制限酵素Sma IおよびHind IIIで切断して電気泳動を行った.1991年3~7月 (前期) でその64.2%, 1991年10~1992年3月 (後期) では85.7%が腸管アデノウイルスであった.このうち前期では42.9%, 後期では89.2%がAd41であった.後期ではAd41の泳動型 (SmaI, Hind III) は2型のみでありこの期に2株のAd41の流行があったことが示唆された.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 68 (12), 1459-1464, 1994

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (2)*注記

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