トキソプラズマ (S-273株) 感染マウスにおける免疫グロブリンMおよびGの変動と感染経過日に見るウエスタンブロットの対応抗原パターン

書誌事項

タイトル別名
  • Immunoglobulin M and G Antibodies in Mice in Response to <I>Toxoplasma gondii</I> (S-273) Infection and Their Antigen Recognition Patterns in Western Blotting on Various Post-Infection Days
  • トキソプラズマ(S-273株)感染マウスにおける免疫グロブリンMおよびGの変動と感染経過日に見るウエスタンブロットの対応抗原パターン〔英文〕
  • トキソプラズマ S-273 カブ カンセン マウス ニ オケル メンエキ グロ
  • Immunoglobulin M and G Antibodies in Mice in Response to Toxoplasma gondii (S-273) Infection and Their Antigen Recognition Patterns in Western Blotting on Various Post-Infection Days

この論文をさがす

抄録

実験的にトキソプラズマ (S-273株) を感染させたマウスの免疫グロブリンMおよびGの変動と, 種々の感染経過日 (2-36日) におけるトキソプラズマ (RH株) タキゾイド抗原に対する反応を酵素免疫抗体 (ELISA) 法試薬とウエスタンブロット法により測定した. ELISA法による抗トキソプラズマIgM抗体は感染12日後から出現 (0.764吸光度: ABS) し, 16日後に最高 (ABS=1.338) となった後徐々に減少し続け36日後には吸光度0.800となった. 抗トキソプラズマIgM抗体の出現は, 感染36日後以外の日でWB法で確認できた. 抗トキソプラズマIgG抗体は, 感染16日後に吸光度0.248として出現し感染36日後 (ABS=1.747) まで着実に増加した. しかしながら, WB法における抗トキソプラズマIgG抗体は感染29日後とそれ以降にのみ観察された. WB法における抗トキソプラズマIgMとIgG抗体は種々感染経過日において興味ある抗原認識パターンが見られた. すなわち, 抗トキソプラズマIgM抗体は少なくとも14kDaから53kDaの間に7本の抗原バンドを認めるが, IgG抗体では17kDaから53kDaの間に8本の抗原バンドを認めた. 主要な抗原バンドはIgM抗体では53kDaと21kDaであったのに対してIgG抗体では19kDaであった. しかし, 主要バンドにおいても種々感染経過日を通じて染着濃度に変化が見られた. この様に抗トキソプラズマIgM抗体とIgG抗体によって検出された全ての抗原は同一ではなかった.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 68 (11), 1318-1323, 1994

    一般社団法人 日本感染症学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ