海外旅行者下痢症例由来の新血清型<I>Shigella dysenteriae</I>

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タイトル別名
  • <I>Shigella dysenteriae</I> Strains Having a Provisional Serovar Isolated from Imported Diarrheal Cases in Tokyo
  • 海外旅行者下痢症例由来の新血清型Shigella dysenteriae
  • カイガイ リョコウシャ ゲリ ショウレイ ユライ ノ シン ケツセイガタ Sh
  • Shigella dysenteriae Strains Having a Provisional Serovar Isolated from Imported Diarrheal Cases in Tokyo

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抄録

1987年1月ネパールと香港に, 同年4月ネパールにそれぞれ旅行した2事例の下痢症患者の糞便より分離したME448とME474の両菌株は, Shigella dysenteriaeに一致する生化学的性状を示し, 赤痢菌の病原性を有するものの, 既知赤痢菌の血清型に属さないものであった. 抗血清を作製し, 両菌株間並びに既知血清型赤痢菌及び大腸菌との抗原関係を検討した結果, 両菌株は, これまで知られていない新しい同一の血清型を保有することが確認された.<BR>ME448を代表株として1988年4月に米国のCenters for Disease Control及び英国のCentral Public Health Laboratoryに送付し, その血清型の検討を依頼した結果, その後1989年にS. dysenteriaeの新血清型として報告されたE23507と同一血清型であることが判明した. この新血清型菌は, インドで下痢症状を呈した1例のスウェーデン人より分離されたと報告されているが, 本邦では初の分離例と思われる.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 66 (7), 930-934, 1992

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (6)*注記

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