書誌事項
- タイトル別名
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- On the Outbreak of Shigellosis in Tokyo, 1992
抄録
細菌性赤痢の発生が稀となった東京都において, 1992年は患者数2名以上の集団赤痢が10例発生し, 延患者総数は53名であり, 注目された. 10例中9例がソンネ赤痢菌, 残り1例はフレクスナー赤痢菌 (血清型3a) によるものであった. 特徴的なことは, 7例が患者数5名以下の小規模な家族内発生例であったことである. 他の3事例は飲食店, 外国人学校および養護施設での中規模な集団例であった. 8月, 3区1町で発生した家族内感染例では, 喫食調査等の疫学調査および分離菌の細菌学的検討成績から, いずれの事例も生鮮魚介類, なかでも赤貝を共通に喫食していたこと, および各事例由来株はTC・SM・ST3剤耐性, コリシン6型でそのプラスミドプロファイルも同一であることが明らかにされ, 4事例相互の関連性が強く考えられた. 分離株の薬剤耐性パターンやプラスミドプロファイル, ソンネ赤痢菌でのコリシソ型といった疫学マーカーによる解析が, 集団例の相互関係や汚染源を推定するうえで極めて有用であることが示唆された.
収録刊行物
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- 感染症学雑誌
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感染症学雑誌 67 (12), 1183-1189, 1993
一般社団法人 日本感染症学会