呼吸器病原性ブランハメラ・カタラーリスLPSの生化学的分析と呼吸器感染症患者血清中抗LPS抗体の役割

書誌事項

タイトル別名
  • Biochemical Analysis of Lipopolysaccharides from Respiratory Pathogenic <I>Branhamella catarrhalis</I> Strains and the Role of Anti-LPS Antibodies in <I>Branhamella</I> Respiratory Infections
  • コキュウキ ビョウゲンセイ ブランハメラ カタラーリス LPS ノ セイカガク
  • Biochemical Analysis of Lipopolysaccharides from Respiratory Pathogenic Branhamella catarrhalis Strains and the Role of Anti-LPS Antibodies in Branhamella Respiratory Infections

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抄録

呼吸器病原性プランハメラ・カタラーリス由来のlipopolysaccharide (LPS) の生化学的分析を行い, さらに本菌による呼吸器感染症におけるヒト抗LPS抗体の役割について検討した.ブランハメラ・カタラーリスのLPSは0-chainを持たないIipo-oligosaccarideであり, 分子量約3KDaの2~4のバンドとして認められた.また, SDS: PAGEパターンは菌株間で異なっており, 均一性は認められなかった.ブランバメラ・カタラーリスには本菌呼吸器感染症の回復期患者血清により抗体依存性の補体溶菌を示す株 (87-122株) と, 回復期患者血清に溶菌を受けない株 (88-23株) が存在した.さらに, 87-122株で認められた抗体依存性補体溶菌には抗LPS特異抗体が関与していた.以上の成績から, 抗ブランバメラLPS特異抗体は本菌呼吸器感染症における感染防御の一役を担うことが示唆された.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 66 (6), 709-715, 1992

    一般社団法人 日本感染症学会

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