宿主の初期感染防御因子産生におよぼす黄色ブドウ球菌プロテインAの影響

DOI Web Site PubMed 被引用文献1件 参考文献20件

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タイトル別名
  • Effects of <I>Staphylococcus aureus</I> Protein A on the Production of Primary Host Defense Factors against <I>S. aureus</I> Infection
  • シュクシュ ノ ショキ カンセン ボウギョ インシ サンセイ ニ オヨボス オ
  • Effects of Staphylococcus aureus Protein A on the Production of Primary Host Defense Factors against S. aureus Infection

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抄録

Staphylococcus aureus感染に対する宿主の初期防御に, プロテインA (PA) がいかなる影響をおよぼすか試験管内で検討した.リコンビナントPA (rPA) およびCowanI株の一夜培養上清 (CoCS) の1/2希釈液で処理した, マウス固有腹腔マクロファージの単層培養細胞 (培養Mφ) によるFnの産生は, 処理4hrで対照に比べ両者で有意 (p<0.01) な増加を示し, Wood46株の一夜培養上清 (WoCS) の1/2希釈液処理では顕著な増大を示さなかった.この増加はrPA濃度 (5.0-0.5μg/ml) 依存的に生じ, またサイクロヘキシミド (1.0μg/ml) 4hr処理により顕著に抑制された. rPA, CoCSおよびWoCS 4hr処理は, 培養Mφ によるC3の産生を増加させず, 無血清培地に置換してさらに20hr培養した場合に, rPAではなくCS処理群で増加が認められた.一方, rPAとCoCSによる末梢血顆粒球の処理は, CD11b, CD49eおよびH2O2の産生増加を認めなかった.以上のように, rPAおよびCoCS中のPAは培養Mφ によるFnの産生を, そしてCS中に分泌されるPA以外の何らかの成分がC3産生を増加させた事が分かった.ブ菌感染に対し誘導されるこれらオプソニン蛋白の局所Mφ による産生増加が, 宿主の初期感染防御に重要な役割を果たすものと推定する.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 71 (1), 39-45, 1997

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (20)*注記

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