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- 松田 親史
- Central Clinical Laboratory, Shimane University Hospital
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- 森山 英彦
- Central Clinical Laboratory, Shimane University Hospital
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- 竹谷 健
- Blood Transfusion, Shimane University Hospital
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- 柴田 宏
- Central Clinical Laboratory, Shimane University Hospital
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- 長井 篤
- Central Clinical Laboratory, Shimane University Hospital
書誌事項
- タイトル別名
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- One Example of False Negative Hepatitis B Surface Antigen (EIA) Result Due to Variant S Area Strain and Reagment Reactiveness Related to Hepatitis B Surface Antigen
- S領域の変異株によるHBs抗原(EIA法)偽陰性の1例とHBs抗原関連試薬の反応性
- S リョウイキ ノ ヘンイカブ ニ ヨル HBs コウゲン EIAホウ ギインセイ ノ 1レイ ト HBs コウゲン カンレン シヤク ノ ハンノウセイ
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説明
B 型肝炎ウイルス (以下 HBV) 外殻の表面抗原 (以下 HBs 抗原) は,HBV の外殻を構成する蛋白であり,HBs 抗原の存在は現在の HBV 感染を意味しているため日常的に感染の確認目的で検査が実施される.筆者らは,HBs 抗原測定方法の変更により結果の不一致症例を経験した.不一致の原因は HBs 抗原の S 領域に認められたアミノ酸変異によるものと考えて遺伝子配列を調べた.その結果,従来報告されている変異部位とは異なる新たな変異部位が認められた.一般的に使用されている 12 種類の HBs 抗原測定試薬ならびにその確認試験試薬との反応性を確認した結果,1 種類のモノクローナル抗体を使用した 1 試薬を除き,この症例の変異部位に対してすべての試薬で陽性の結果を得た.確認試験試薬はいずれの試薬においても症例の HBs 抗原と反応している結果を得た.これらの結果から今回の変異部位は,1 試薬においてのみ偽陰性を示したが他の一般的に使用される試薬の結果には,影響を与えないことが示唆された.HBV は DNA ウイルスの中では変異しやすいウイルスとされていることから,変異の部位や変異数が異なれば使用する試薬によって,HBs 抗原が偽陰性となることがあることを念頭に置き,HBs 抗原の結果を解釈する必要があることを再確認した.
収録刊行物
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- 感染症学雑誌
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感染症学雑誌 85 (1), 21-25, 2011
一般社団法人 日本感染症学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205047969536
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- NII論文ID
- 10028048240
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- NII書誌ID
- AN00047715
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- ISSN
- 1884569X
- 03875911
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- NDL書誌ID
- 10998984
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- PubMed
- 21404602
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可